(概要)
ポンテ・デ・ルビアインス(Ponte de Rubiães)は、ポルトガル北部ヴィアナ・ド・カステロ県パレーデス・デ・コウラ近郊にある中世起源の石橋で、サンティアゴ巡礼路「ポルトガルの道」を象徴する遺構の一つである。クーラ川の支流をまたぐ小規模な橋ながら、花崗岩の半円アーチと重厚な橋脚がよく保存され、12~13世紀頃のロマネスク土木の特色を伝えている。
この地点は古くから北ポルトガルとガリシアを結ぶ交通の要で、ローマ時代の道を継承して中世に再整備されたと考えられる。橋の周辺には聖ペテロ教会(Igreja de São Pedro de Rubiães)があり、巡礼者は礼拝と休息を兼ねて立ち寄った。石畳の旧道と橋が連続する景観は、何世紀もの徒歩の旅の記憶を色濃く残す。
規模は控えめだが、川幅に対して高く組まれたアーチと水切りの形状に、増水の多い山間部ならではの工夫が見える。苔むした石肌や周囲の栗林・牧草地と調和し、素朴で静かな雰囲気が魅力である。現在も巡礼路の公式ルート上にあり、世界各地からの歩行者がこの橋を渡って国境の町ヴァレンサへ向かう。
ポンテ・デ・ルビアインスは、大都市の名橋のような壮麗さではなく、日常と信仰を支えた“道の橋”として価値をもつ。小さなアーチの一歩一歩に中世の旅人の息遣いが重なり、ポルトガル北部の風土と巡礼文化を静かに語り続けている。
(アクセス)
ポルト(Porto)の Campo 24 de Agostoバスターミナル発のバスに乗り、Paredes de Couraに下車して約6kmを1時間20分程歩く。ルビアインス村からIgreja de São Pedro de Rubiães 教会を目指し、そこから約1.3kmで15分程歩く。➠ Map

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